誰もがリーダーになれる!?
Issue 327
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ January 7th, 2010
Issue 327
CFN|PRESS
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誰もがリーダーになれる!?

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新年明けましておめでとうございます!
昨年はCFN|PRESSをご愛読いただきまして有り難うございました。
2010年も更に皆さんに役立つ情報をできるだけご提供できるよう
尽力致しますので、どうぞ宜しくお願い致します!

さて、昨年のキャリアフォーラムでのことですが、筆者の友人がある企業の
面接で「リーダーシップとは何か」「どんなリーダーになりたいか」と
聞かれたことがありました。友人は、「アメリカではリーダーシップに
ついての質問をする企業は多いが、日本の企業ではそんなに多くない」と
思っていたので驚いたそうです。もちろん、日本の企業でもリーダーシップを
見ますが、大抵は求職者の人柄や対人能力から仕事のスタイルを想像する
ことが多く、「人の面倒を見るのは好きですか」「貴方ならどのように集団を
まとめていきますか」「サークルの中での貴方の役割を教えてください」と
いったような間接的な質問でリーダーシップ力を見抜いていきます。

最近では、大学やビジネススクールでもリーダーシップについてのコースが
あったり、GEの元CEOだったジャック・ウェルチやアップルの現CEO、
スティーブ・ジョブス、前NY市長のルドルフ・ジュリアーニ、不動産王
ドナルド・トランプなどが、自分なりの哲学や経験を元にしてリーダーシップに
ついての本などを出しています。一言にリーダーシップ能力といっても
ビジネス、社会、政治、学問において様々な意見や定義があり、リーダーとして
求められるものも日々変化し続けています。

今回のCFN|PRESSでは、リーダーシップとはこうだと定義づけるのではなく、
漠然としている「リーダーシップ」をもっとシンプルにかつ身近に考え、
「どうしたら身に付くのか」「自分らしいリーダーシップとはどういうもの
なのか」と考えるヒントを探ってみたいと思います。


■ マネージメントとリーダーシップ

よくマネージメントとリーダーシップの違いが議論されますが、確かにこの
2つは似て非なるものだと思います。マネージメントとは人材と組織を管理し、
計画を立てて業務を遂行することです。これに加えてリーダーシップとは、
一人一人の能力やモチベーションを最大限に引き出し、進むべき方向性つまり
ビジョンを示し、自分が持っている情熱(パッション)を周囲の人達に理解して
もらい、自らの影響力によってモチベーションを高めて行動させることです。
つまり、リーダーシップとは管理やコントロールの枠を超える意味合いを
持つのです。その要素の中でも特に特筆すべきは影響力でしょう。

例えば(映画Troyでもお馴染みの)ホメロスが著した『イリアス』に出てくる
アキレウスは、王よりも人々を行動させ、国の未来を決めることのできた人物
として知られています。実際の戦いに行くかを決める決断権は王にあった
ものの、アキレウスなくして人々を動かすことも、ましてや勝利することなど
できなかったのです。リーダーとはこのように事を遂行する意味を説き、周りの
モチベーションを高め、自らがモデルとなるのが役割なのです。人々を動かす
この影響力こそがリーダーとして求められている役割であり、力の見せ所
なのではないかと思います。ただ旗を振って指令を出し、ついて来いという
王とは違って、インフォーマルではあってもアキレウスこそ真のリーダーで
あったといえるでしょう。これこそがマネージメントとリーダーシップの
違いです。リーダーとなるものは、ただ組織を管理・運営するだけに
とどまらず、マネージメントの枠を超えて方向性を示し、意識を高め、より
質の高い能力を発揮させることができなくてはならないのです。

もし面接の時に「貴方はリーダーシップがある人ですか」または「どんな
リーダーシップ経験がありますか」と聞かれた時、単に「部活のキャプテンを
やってました」というだけでは、自分のリーダーシップ能力をアピールする
ことにはならないと思います。確かにキャプテンという肩書きを持って部活に
参加するのと、部員として参加するのでは責任も違うでしょう。しかし、
「部活をマネージした=リーダーだった」と言う訳ではないのです。先述に
あったように、自分らしいリーダーシップ経験をアピールする場合は、部活に
対してどのようなビジョンとパッションを持ち、周囲の意見をどれだけ的確に
取り込み遂行していったのかなどを表すと、より自分がどのようなリーダーか、
人間性を持っているのかをアピールできるでしょう。例えば次のように答えて
みてはどうでしょうか。「厳しいばかりが取り柄の部だったのですが、自分が
キャプテンになった時に楽しむ事こそ上達に近づくと思い、練習でのムードに
気を配りました。また、練習試合も多く取り入れ、メンバー一人一人の役割や
重要性を何度も繰り返し伝えることで、やる気を刺激するように努力しました。
結果として去年よりも順位が上がり、チームのモチベーションも飛躍的に
高まりました。」

■ 誰もがリーダーになれる可能性を持っている

では、リーダーとは誰でもなれるものなのでしょうか?歴史上には実に様々な
リーダーが存在しますが、果たしてどのようにして彼・彼女達はそのような
ポジションに至ったのでしょうか。リーダーシップスキルを養うのには何が
必要なのでしょうか。

Bass(1989 & 1990)の書いたリーダーシップ理論(theory of leadership)に
よると、リーダーとしての能力は、1.生まれ持った性格や才能、2.経験を
通して身につけたもの、そして3.自主的に身につけていこうという意識です。
このうち、2つ目と3つ目の要素に注目すべきだと、日産のCEOである
カルロス・ゴーンは言います。

実際、彼はリーダーシップについてこう語っています。「生まれながらの
リーダーはやはりいないと思います。様々な課題や経験によって人は成長し、
リーダーに変わるのです。つまり、より多くのチャンスをつかめばつかむほど、
リーダーとして高みに上っていくということになります。」 

リーダーとは、何も生まれつき才能が無いとなれないというものではなく、
経験を積み、意識を養うことでなれるものです。そのためには常に挑戦する
気持ち、リスクやピンチをチャンスだと思える気持ち、何にでも一生懸命
取り組む姿勢を持つことが大切だと思います。日頃から問題提起をし、より
良くするにはどうするべきか、どうしたら良い結果を出せるのかと考えることで、
物事の洞察力や先を見る目が養われていきます。そうした日々の積み重ねが、
リーダーシップに必要な意識と能力を培っていくのです。

CFN|PRESS / 発行者: DISCO International, Inc.
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