留学生採用企業の営業担当に直撃インタビュー!【第1弾】
Issue 293
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ April 9th, 2009
Issue 293
CFN|PRESS
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留学生採用企業の営業担当に直撃インタビュー!【第1弾】

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留学生の就職活動というと、よく『距離』という単語を思い浮かべます。
筆者自身が留学生のうちは日本と米国の海を越えた『距離』によって
生じる情報・機会の少なさについて実感していました。しかし、現職に
ついてからは、企業側と留学生の間に立って初めて、企業と留学生の間の
誤解ともいえる意識の『距離』や、社会人と学生の違いの『距離』について
日々考えています。

この後者の『距離』をできるだけ縮められることができれば、本当の意味で、
企業と留学生にとって良い結果がでるのではないでしょうか。例えば、
面接前にその企業で働くとはどんなことなのかしっかりと把握している
方のほうがもちろん好印象ですし、反対に、面接官が留学生の現状を
知れば知るほど、その人の人物像への理解が深まるはずです。

今週・来週のCFN|PRESSでは、当社にて留学生採用を行っているアメリカに
ある企業の営業担当をしているAさんと、同じく日本にある企業の営業担当を
しているBさんに、皆さんに代わって、企業が留学生に対して持つイメージ
などについて、直撃インタビューしました。これは一部の意見となりますが、
少しでも考えるヒントやきっかけになればと願っています。


■□-----【今週の質問内容】----------------------------------□■

・企業が留学生に求めるものはどのようなものですか?
・ここ数年で留学生に求めているもので何か変わったことはありますか?
・アメリカにある日系企業は日本国内にある企業と何か違いはありますか?
・留学生は基礎能力をもっと磨く必要がありますか?
・キャリアフォーラムの後など、留学生に対して企業からよく聞く
 フィードバックはありますか?

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■□-----【来週の質問内容】-----------------------------------□■

・企業側が「留学生、これは勘違いだよ」と思うのはどのような時ですか?
・面接において「留学生、これを知っておいた方がいいよ」と思うことは?
・企業が留学生について知らないことや、企業から留学生についてよく
聞かれることなどありますか?
・エントリーや応募の時点で何か気をつけることはありますか?
・最後に営業からのメッセージ!

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企業が留学生に求めるものはどのようなものですか?
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Aさん: 基本的には日本国内の学生と変わらないと思います。留学生は
ちょっと自由奔放なイメージがあるみたいですが、ある程度、各企業の
『色』にちゃんと染まれるような柔軟性を求められている場合が多いと
思います。

Bさん: 今、企業側の人材に対する要求が非常に強くなってきていて、
その中でも今の経済の状況もあってか、強いプレッシャーの中でいかに
結果を出してくれるかというところを期待していますね。ではそれが、
留学生の中にどう見えるかと言うと、やはり日本国内の学生と比べると
ある意味ストレス耐性が非常にある人材ではないか、といった評価・
期待があります。語学力ももちろん求めていますが、それに加えて、
プラスアルファの要素とするのであれば、ストレス耐性的なものとか、
もちろん行動力などを評価をしますし、求めているところだと思います。

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ここ数年で留学生に求めているもので何か変わったことはありますか?
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Aさん: あまり、「語学力、語学力」と言われることはないです。むしろ、
語学力は備えているのが当然で、さらにそれ以上のものを求められている
ような傾向は強くなってきていると思います。

Bさん: さきほどの答えと関連しますけれども、語学力にフォーカスする
度合いは少し弱くなってきています。確かに企業にニーズを聞く限りでは
英語の話せる人、英語のレベルが高い人だけという話は最近あまり
出てこないですね。

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アメリカにある日系企業は日本国内にある企業と何か違いはありますか?
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Aさん: あくまでポテンシャル採用はポテンシャル採用なのですけれど、
日本よりも即戦力として活躍できる素養を求める傾向が強いと思います。
例えば日本のようにしっかりとした研修制度があるわけでもなく、これは
大手と中小企業などの企業規模の違いもありますが、あまり過保護には
育てることができません。

Bさん: そうですね、例を出すのであれば、ある日本系企業ではキャリア
フォーラムを通して約10人ぐらい採用し、全米で配属するのですが、そこの
採用の考え方は、あくまでもOPT期間の1年間でどう成長させていけるかと
いうものでした。ちょっと特殊な例ではありますが、「育てていく」という
考え方はベースにあるものの、日本国内企業のものとは異なり実践投入して
育てていくことを考えての人材配置になっています。1年間の中できちんと
様々なものを身につけてもらう、過保護的に研修をするというよりは、
仕事をしながら、仕事をおぼえてもらう、というようなアプローチですね。

取材者: では1年間OPTのトライアル期間が終わり、もし日本で転職活動を
するとなった場合、その1年間の経験と言うのは日本の企業ではどう
評価されますか?

Bさん: 「○○業界の企業で働いた」ということは、OPTであろうが、
ビザであろうがそういうのは関係なく「働いた」と言うことではちゃんと
評価してもらえます。

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留学生は基礎能力をもっと磨く必要がありますか?
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取材者: 以前、他の営業担当者と話したときに、企業が日本の大学の就職課に
対して、学生に『基礎能力』をもっと教育して欲しいというリクエストが
あったと伺ったのですが、『基礎能力の不足感』は留学生に対しても
同じですか?

Aさん: はい、企業からの声として、よく聞きますね。

Bさん: やはり企業が日本国内の学生に期待するものと、留学生が出して
くるものとではギャップがありますね。日本の会社に入ったときに、普通に
やっていける能力というのを『基礎能力』とするのであれば、日本の会社で
ちゃんと働いていける基本的なものを身につけているかというところで、
やはりちょっとギャップを感じます。

取材者: 特に留学生が、基礎能力のなかでもう少し磨いた方が良い資質って
いうのは何かありますか?

Aさん: 「柔軟性」だと私は考えています。人にもよると思いますが、
例えば、企業側から聞くのは、日本で生まれて、日本で育っていて、
日本文化・社会を理解していれば、日本の企業で働く事はどのような事かを
知っているはずなのに、反日系企業的な人が多い、とは聞きます。中には、
「それであれば、日本に留学経験のあるアメリカ人を雇いたい」と言うような
企業もあります。

取材者: ポイントは、いわゆる「日本の常識」みたいなものですか?

Bさん: それもありますね。例えば、敬語の問題ももちろん、日本の社会で
社会人になるときにある程度身についてなければいけないようなことを前提と
される言葉の問題、書く問題というところが、ちょっと不足しているとは
聞きます。企業側が「これぐらいあって、しかるべきだろう」と思って
いるものと、留学生が出してくるものとちょっとギャップがあるようです。

ただ、これは留学生だけではなく、日本国内の学生に対しても求められる
ことで、「学生レベル」と「社会人レベル」の違いとも言えます。。ただ、
その不足している度合いが留学生の場合はもう少し強く感じられると
いうことです。

取材者: 基礎能力に何か定義はありますか?

Bさん: あえて言うのであれば、社会人に入るレベルとして、企業の方
(企業の人は社会人であるので)と同等にやっていけるかといった能力です。
それは先程あげた言葉や知識の問題ということになると思います。学生として
ではなく社会人として話せますか、自己紹介できますか、一般的な話や知識を
持っていますか、というのが基礎能力と考えても良いかもしれない。

取材者: 基礎能力テストができれば基礎能力がちゃんと備わってるとも
言えますか?

Bさん: もちろんそうだと思います。それは一つの目安になると思います。

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キャリアフォーラム後など、留学生に対して企業からよく聞く
フィードバックはありますか?
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Aさん:「消極的」。留学生は敬語などを普段使い慣れないので、
一生懸命丁寧になろうとしすぎて、逆に企業には消極的に映って
しまうといったケースはいくつか聞きました。

Bさん: その「消極的」とは反対の意見ですが、自己主張が非常に強いと
いう話も良く聞きます。自分の出来ることや、やりたいことをきちんと
言うことはすごく良いことなんですが、それが強すぎてしまって、企業側が
聞きたいこととは少し違うところで話をされてしまうようなことがあります。
違う言い方をすれば、コミュニケーションのとり方でしょうか? 企業が
求めるところと、学生が話しているところのギャップがでてきてしまって
います。そこが一致すると、逆に「よく話の主張ができている、しっかりと
自分を持っている」という解釈は成り立つけれども、ちょっとずれると、
主張が強すぎて、企業としては受けきれないということはあると思います。
先程の柔軟性とも絡んでくるけれども、自分をしっかりと持っていることは
非常に強みでも、それが行き過ぎてしまうと、結局、企業のカルチャーに
自分を合わせていけないことになります。

Aさん: 英語力もそうです。語学力だけを主張すると、「だったら通訳にでも
なればいいんじゃないかな」と言うのはすごくよく聞きますね。何のために
面接を行っているか分かってない人が多いかもしれません。練習をする場も
少ないので仕方のないところでもありますが。

Bさん: こなれていないというか、面接慣れしていないと言う評価は
よくされますね。

取材者: 厳しい評価ですね。

Bさん: 企業の人事の方によっては、その辺は大目に見て人材の本質を
見ていきましょうと言うことで採用することもありますが。

Aさん: その人が持っている資質や能力だけではなく、就職活動の上手・
下手で結果も変わってくると思います。

Bさん: それは先程の基礎能力に部分的に当てはまるところかもしれません。
基礎能力とは就活ができるスタイルをちゃんと持っているか、といったこと
でもありますね。

取材者: ネガティブなものがやや多いですけれども、何かポジティブなこと、
「留学生を採用してよかったな」ていう企業はありますか?

Aさん: 企業はやはり留学生を採用したいから毎年キャリアフォーラムに
参加していますので、実際にニーズはあります。企業からはいろんな話を
聞きますが、それでも留学生を採用し続けていますからね。

Bさん: 実際、『バイタリティー』や『行動力』は非常に評価される
ところで、例えば、ある企業の例ですが、今まで営業職というのは当然
日本国内の大学からしか配属していなかったのが、初めて留学経験のある
人を採用し、営業にあえて投入してみたところ、そこは別に英語を使う
ような環境ではまったくなかったのですが、バイタリティーが非常に
ある人だったので、新規開拓の中で非常に結果を出して、社内でトップ賞を
とるようなことがありました。

その企業はそこから「留学生の採用は成果を出すことができる」ということ
で継続して採用するようになりました。また、留学生は考え方が新しいと
いうか、違う発想を持っていたり、違う考え方を持っていることから、社内で
ミーティングするときでも活性化されるというところでは非常に評価される
ことが多いですね。当然英語言葉が話せることがありますので、海外からの
情報も入手できますし。

取材者: キャリアフォーラムに出展するとなれば、時間やコストも
かかりますが、それでも日本国外に優秀な学生がいることで出展する
企業が多いですよね。

Bさん: もちろん。

取材者: 期待が留学生にあるということですね。

Bさん: そうです。

取材者: その期待があるから、日本の国内の学生と比べてしまって、
就活慣れしていない留学生に対してギャップを感じてしまう。

Bさん: そういうことです。期待度は非常に高いんです。

Aさん: そうですね。

取材者: 日本国内の学生と同じものを持っていて、更にプラスアルファの
ものが欲しいという事ですね。ただ、留学生は日本をある期間離れてしまって
いることから、基礎能力を日本国内学生と同レベルにするのは簡単な
ことではないと思いますが。

Bさん: 確かにそうですね。でも、一ついえることは留学経験で培った
ものを、例えば日本国内の学生が得ようと思ったら、それは不可能です。
ですが基礎学力的なものというのは、ある程度勉学的なやり方をすれば身に
つけることが出来るものなので、有利か不利かということでは、非常に
有利だと思うんですよね。だから、それにいかに取り組んでいくことが
できるか、といった所がポイントですね。

次週へと続きます!・・・

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